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ルーマニア記 4

「やったー。ついにルーマニアだっ、だっ、あ、あ、あ、あ」

 

なぜか声がスクラッチしてしまう。

 

そう、ハンガリーのニキビ肌どころの話ではない。

あばたもいいところ、ルーマニアの国境を越えたとたん道路がとにかくガタガタなのである。

 

「痔になるぜ、ちくしょー」

 

とさけぶ、ギタリスト。

 

モクモクとまっ黄色の煙(みるからに公害だしまくってます)が工場から立ち上り、つぶれる寸前の掘建て小屋がならび前を、泥だらけになった白いはずの茶色いあひるが車道を堂々と歩いていたりして、まさにここは、ミラクルワールド。

ルーマニアなのだった。

 

そのまま、上下に揺られ(しばしば頭をぶつけながら)やっと首都ブカレストに到着。

はやくホテルへ、、、、と(疲れきった体に鞭を打ち)靴を履いて車を降りようとして、、、、

 

なっなんと、靴が片方ない!

 

信じられない事に、休憩しているうちに靴を片方途中でなくしてきてしまったのだった。

(なんて不甲斐ない、、、勘弁してほしいよ、、、、)

 

しかも、他に持ってきているのはステージ用のパンプスのみ。

 

仕方がないので、それを履く。

いや、落ち込むことはない。

 

明日にでも靴を買えば良いことではないか。

(これが後で大きな計算ちがいであったことが発覚する、、、、。)

 

主催者側がとってくれたホテルは、かなり立派な石造りの建物。

なんでも、ブカレストで2番目に高級なホテルなんだそうである。(うちら一応、前座だから、2番目なんだね)

 

大理石が輝くロビーのなかに入るともうすでに、主催者側の関係者がまっていた。

 

私的には夕食なんて食べないですぐに寝たかったのだが、なんでも、ディナーの用意が出来ているらしいのである。

 

せっかくなので、とりあえずまずは着替えでもして、そのディナーとやらにいこうではないか、ということになった。

 

階段を登って部屋にはいると、、、、

 

つづく